2024年冬の『JR SKI SKI』のCM曲『hug 』を担当する iri が20代最後の節目に初の日本武道館公演!満員の中で行われたライブレポートが公開

2017年のデビュー以来、成長を遂げてきた彼女が20代最後の節目に日本武道館で公演

 現在、2024年冬『JR SKI SKI』のCM曲『hug』が好評のiri(読み:イリ)が、初の日本武道館公演をおこない、そのライブレポートが公開された。

  2017年のデビュー以来、躍動するグルーヴのなかで、自身の繊細な心の揺れを歌に昇華してきたiri。これまで6作のアルバムをコンスタントに発表し、確かな手応えと共にその時々の心情をリアルに投影しながら、ライブアーティストとしても会場規模のステップアップを重ね、着実に成長を遂げてきた彼女が20代最後の節目に辿り着いたのは日本武道館のステージ。その初めての舞台を包み込むような客席はiriの作品にそれぞれの思いを投影しながら、真摯に音楽と向き合う彼女の活動の軌跡に立ち合ってきた満員のオーディエンスで埋め尽くされた。

エレクトリックソウルチューン『STARLIGHT』ライブはスタート

 照明が落とされた場内にドラムのループするビートが響くと、ストロボライトの激しい瞬きの後に訪れた一瞬の暗闇のなか、ピンスポットがステージ中央に立つiriを照らし出し、エレクトリックソウルチューン『STARLIGHT』ライブは幕を開けた。旧知の間柄であるキーボードの村岡夏彦とドラムの堀正輝をはじめ、マニュピレーション、エレクトロニクス全般を担うMop of Headのジョージ、ベーシストの村田シゲ(口ロロ)、ギターのTAIKING(Suchmos)からなるお馴染みのバンドメンバーを従え、『Sparkle』、『Corner』と続いた序盤は、きらびやかなシンセサイザーが最高な夜の高揚感をさらに高めるように広がった。

 iriは「始まっちゃったんですけど……最後まで楽しんでいきましょう」と言葉にならない思いを飲み込んだまま、ゆったりしたテンポの『ナイトグルーヴ』、『半疑じゃない』から都会的な洗練をまとったダンスチューン『Watashi』、『渦』へと続く流れのなかで、武道館という大会場のグルーヴを確かめるようにつかんでいった。

 この日は前半の映像、そして、iriの心模様を映し出すかのようなライティングの演出が素晴らしく、初期の楽曲である『Keepin'』からゴスペルのテイストを織り込んだ『Shade』に至る中盤セクションは、歌声に内包された光と影の美しいコントラストが際立っていた。そのただなかで披露されたのがメランコリックなラップナンバーの『Telephone feat.5lack』。この日唯一のゲストである5lackが登場すると、彼のラップによって、iriの溢れ出すようなメロウネスにリアルな質感と心の奥底に染み渡るような深みがもたらされた。

 その後のMCで「まだ、自分がここに立っていることが信じられていなくて、夢のよう」と語ったiri。「デビューから今年で8年を迎えて、沢山の人と一緒に曲を作ってきたんですけど、デビュー前は2曲くらいしかなかった持ち曲が気づいたら75曲くらいに増えていて、その事実に衝撃を受けました。1曲1曲に色んな思い出があるんですけど、きっと、みなさんもこの曲を聴くとこれを思い出すとか、それぞれ感じてくださっているんじゃないかと思います。今日はそんなことを振り返ったりしながら、素敵な時間を過ごせたらうれしいです」と言葉を続けた。

 そして、ギターを手に、曲に込められた思い出を噛みしめるように『はじまりの日』を歌うと、感極まり、涙を堪えながら、今年1月にリリースされたばかりのピアノバラード『hug』を披露。最新のモードを着こなす現代性と表裏一体のパーソナルな内面表現の普遍性もまた彼女の大きな魅力であることを再確認させれた。

 ライブ終盤は武道館公演当日に緊急リリースされた『Run』でスタート。リキッドファンク・スタイルのドラムンベースチューンと共にこの日を迎える思いを走らせたiriは、オーディエンスのハンドクラップが一体感を増した『24-25』から日本レコード協会の“ゴールド認定”を獲得した代表曲『Wonderland』へと駆け抜け、圧倒的な高揚感を放ちながら本編を完走。再びバンドを伴って登場したアンコールはステディなテンポの『rhythm』でスタートすると、夢のような空間で心地良い日常のリズムを刻んだ。

アンコールで代表曲『会いたいわ』をギター片手に披露

 そして、「みんなのおかげで自分の大好きな音楽を続けられています。本当にありがとうございます」と心からの感謝を気持ちを伝えた彼女を待っていたのはサプライズのバースデイ演出。2日後に迎える30歳の節目を会場が一体となって祝うなか、ステージに一人残ったiriはギターを手に、デビュー前のスタイルである弾き語りに立ち返り、異例のロングヒットを記録した代表曲『会いたいわ』、そして亡き兄に思いを馳せる『brother』を披露した。その飾らない真っ直ぐな響きと歌声が持つ揺るぎない説得力は、iriが8年の活動を通じて体得した唯一無二のものだ。

 4月には韓国、台湾を回る『iri Asia Tour 2024』、さらに6月からは『iri Live House Tour 2024(タイトル未定)』も予定されており、30代を迎えた彼女がこの先も育んでいく音楽は海を越え、日本各地へとさらに広がっていくことだろう。

 また今回の日本武道館公演は、U-NEXTで2024年4月13日から4月26日まで独占配信される。

TEXT:小野田雄  撮影:田中聖太郎

【セットリスト】

1.STARLIGHT
2.Sparkle
3.Corner
4.ナイトグルーヴ
5.半疑じゃない
6.Watashi
7.渦
8.Keepin’
9.Telephone feat.5lack
10.飛行
11.Shade
12.はじまりの日
13.hug
14.Coaster
15.friends
16.Run
17.24-25
18.Wonderland
EN1. rhythm
EN2. 会いたいわ
EN3. Brother
セットリストを再現したプレイリストを各音楽ストリーミングサービスにて公開中
https://jvcmusic.lnk.to/iri_budokan

 ライブ概要

タイトル:iri LIVE at 武道館
日時:2024年3月13日 開場18:00 開演19:00
会場:日本武道館

配信情報

タイトル:iri LIVE at 武道館
配信期間:2024年4月13日20:00~4月26日23:59まで
配信:U-NEXT
配信詳細:https://t.unext.jp/r/iri

ライブ情報

タイトル:未定
日程:
6月1日(土)東京・Zepp Haneda (TOKYO)
6月2日(日)静岡・LIVE ROXY SHIZUOKA
6月8日(土)宮城・仙台PIT
6月9日(日)秋田・Club SWINDLE
6月13日(木)福岡・Zepp Fukuoka
6月14日(金)広島・HIROSHIMA CLUB QUATTRO
6月16日(日)兵庫・神戸Harbor Studio
6月20日(木)愛知・Zepp Nagoya
6月21日(金)大阪・Zepp Namba
6月23日(日)香川・高松festhalle
6月28日(金)北海道・Zepp Sapporo
7月4日(木)神奈川・KT Zepp Yokohama
チケット:
前売り:7,500円
※静岡公演、秋田公演のみ 前売り:6,800円

タイトル:iri Asia Tour 2024
日程:
4月6日(土)韓国・KT&G Sangsangmadang
4月20日(土)台北・Legacy Taipei

iri プロフィール

神奈川県出身。地元のJAZZ BARで弾き語りのライブ活動を始め、2014年ファッション誌NYLON JAPANとSony Musicが開催したオーディションでグランプリを獲得する。

HIP HOP/R&Bマナーのビートとアップリフティングなダンストラックの上をシームレスに歌いこなすシンガーソングライター。2016年ビクターよりメジャーデビューし、iTunes Storeでトップ10入り、ヒップホップ/ラップチャートでは1位を獲得。翌年にはNikeのキャンペーンソングを手掛け話題となる。数多くのファッション誌にも登場し、フランスのフェスや中国でツアーを開催するなど海外でのライブにも出演し、多方面から注目される新進女性アーティスト。

2021年にデビュー5 周年を迎え、BEST ALBUM『2016-2020』をリリース。

同年11 月にリリースされたRADWIMPS のアルバム『FOREVER DAZE』に『Tokyo feat.iri』で参加。同年5月に6thアルバム 『PRIVATE』をリリースし、全国8か所でホールツアーを開催。

また2024年3月には自身初の武道館ワンマンライブ『iri LIVE at武道館』をおこなった。

iri 公式サイト&SNS

HP: http://iriofficial.com/
Instagram: https://www.instagram.com/i.gram.iri/
X: https://twitter.com/03iritaama
YouTube: https://www.youtube.com/c/iri_official
TikTok: https://www.tiktok.com/@iri_official_