元祖めんたいロック、シーナ&ロケッツのギタリスト 故・鮎川誠のドキュメンタリー映画が8月25日から公開!
バンド、家族……ロック魂あふれる生涯は感動にあふれていた
2023年1月29日に74歳で生涯を終えた、レジェンドロックンロール・ギタリスト鮎川誠。彼のバンド・シーナ&ロケッツのドキュメンタリー映画『シーナ&ロケッツ 鮎川誠~ロックと家族の絆~』が8月25日、全国公開される(鮎川の地元・福岡では8月11日から先行公開)。
バンドの結成、熱いライブで観客を魅了したシーナ&ロケッツの活躍、バンドのヴォーカルであり、鮎川誠の妻であり、3人の娘の母親であったシーナとの温かい家庭生活、2015年2月のシーナの悲しい死去、その後も立ち止まらなく続けたバンド活動、家族以外に病気を伝えず最後までこだわり抜いたライブ、そして突然にファンに知らされた鮎川誠の死去。彼の熱いロックライフのすべてが盛り込まれている。
ナレーションは彼を慕う地元の後輩、俳優・松重豊
本ドキュメンタリーは今年2月5日にTBSの『ドキュメンタリー“解放区”』で放映された『シーナ&ロケッツ 鮎川誠と家族が見た夢』をもとにした作品で、鮎川誠の死去後の出来事、彼を慕うミュージシャンたちインタビュー映像など新たに撮影した映像をたっぷり追加し、再編集・再構築している。
鮎川について語るミュージシャンは浅井健一、石橋凌(元ARB)、大江慎也(元ルースターズ)、甲本ヒロト(クロマニヨンズ)、花田裕之(ロックンロールジプシーズ)、森純太(ジュン・スカイ・ウォーカーズ)など。ナレーションは、同じ福岡県出身でバンドのファンでもある俳優・松重豊が担当している。
鮎川誠 プロフィール
1948 年 5 月 2 日生まれ、福岡県久留米市出身。九州大学農学部卒。70 年に福岡を代表するバンド「サンハウス」 を結成し、75 年にメジャー・デビュー。翌年にシーナと結婚し、78 年に「シーナ&ロケッツ」を結成。「ユー・メイ・ドリーム」でブレイクし、YMO のツアー帯同や海外アーティストとの共演を重ねるなど国内外で活躍。また、俳優としてドラマや映画にも出演し、その独特の存在感で多くの人を惹きつけた。「シーナ&ロケッツ」は 15 年のシーナ急逝後も活動を継続。22 年には 45 周年記念ライブや全国ツアーなど精力的 にライブを重ねていたが、23 年 1 月 29 日に膵臓癌のため 74 歳で逝去した。
シーナ&ロケッツとは
1978 年の結成以来、日本のロックシーンで抜群の存在感を誇り、“シナロケ”の略称で愛されてきたギターロックバンド。
映画『シーナ&ロケッツ 鮎川誠~ロックと家族の絆~』
ストーリー
シーナ&ロケッツは、1978年の結成から途切れることなく活動を続けたロックバンド。夫婦であるギターの鮎川誠 とヴォーカルのシーナは日本のロックアイコンとして数多くのミュージシャンからリスペクトを受けると同時に、気さくであたたかな人柄から様々な年代のファンに親しまれてきた。「ロックするってことは、着る服も、生活も、食べるものも、全部含まれると思って」。シーナがそう話す通り、シーナ&ロケッツにとってロックと生活は分かち難く結び ついたものだった。だが 15 年 2 月 14 日、シーナ、死去。
15 年 3 月末日。鮎川はシーナの四十九日法要で、シーナの実家がある北九州若松を訪れていた。結婚式を挙げた 若松恵比須神社など思い出の地を歩き、ふたりが大好きだった若戸大橋を背景にこれまでの人生を振り返って話し だす鮎川。
のちにシーナと名乗るようになる副田悦子と鮎川が出会ったのは博多のダンスホールだ。悦子が店を訪れたとき、 鮎川がメンバーだったブルース・ロック・バンドのサンハウスが演奏しており、悦子はギターを弾く鮎川にくぎ付けになって「サンハウスのファン第一号」に。好きなロックの話で意気投合したふたりは、すぐに一緒に暮らすようになった。
その当時、博多の音楽好きの間で話題の店があった。ロック喫茶「ぱわぁはうす」だ。まだ練習スタジオもライブハウスもない時代、店主・田原裕介の好意からサンハウスはそこを活動拠点とした。また「ぱわぁはうす」の店員で、同店で行われたレコード・コンサート「ブルースにとりつかれて」に深く関与した松本康は、77 年に輸入レコード店の「ジュークレコード」を博多にオープン。半世紀近くに亘って福岡ロックシーンの屋台骨を支えた同店の品揃えは鮎川のセンスによるところも大きく、ふたりは影響しあいながら親交を深めた。こうした福岡の店や人との出会いが鮎川の人生においていかに重要だったかも、この映画は伝えてくる。
サンハウスのこと。結婚と娘たちの誕生。シーナ&ロケッツ結成と上京の経緯。ヒット曲「ユー・メイ・ドリーム」や YMO と共作した出世作「真空パック」のこと……。鮎川自身や、鮎川の幼なじみ、九州大学農学部の後輩、バンドのメンバー、鮎川から影響を受けたミュージシャンたちがそれぞれの記憶と思いを語っていく。それにシーナにとっての夢の ことも。
15 年にヴォーカルのシーナを失い、メンバーでさえもここでバンドは終わりかと思っていた。しかし鮎川はバンドの続行を決断。その理由も語られる。以前にも増して精力的にステージに立つ鮎川をサポートしたのは 3 人の愛娘、陽子、純子、知慧子だ。次女の純子はバンドのマネージャーを務め、末娘の LUCY MIRROR こと知慧子はヴォーカル を担当するようになった。孫の唯子もバンドを応援し、新生シーナ&ロケッツは 17 年に全国 47 都道府県ツアーを 敢行。22 年はさらに精力的にライブを行ない、バンドは結成 45 周年を迎えた。
しかし運命は非情だった。23 年 1 月 29 日、鮎川誠、永眠。前年 5 月にすい臓がんが発覚して余命 5 ヵ月の宣告を受けていたが、「死ぬまでに 1 本でも多くのライブをやりたい」という強い思いから家族以外の誰にも言わず、全身全霊でステージに立っていたのだ。 2 月 4 日に 4000 人が参列した“ロック葬”が執り行われ、カメラは下北沢の鮎川の部屋に。そして陽子、純子、知慧 子が心の内を語りだした―。
作品概要
●出演:鮎川誠/シーナ/鮎川陽子/鮎川純子/ LUCY MIRROR/唯子
●ナレーション:松重豊
●監督・編集:寺井到
●撮影:中牟田靖/宮成健一/丸本知也
●編集:高尾将 ●音効・MA:寺岡章人
●協力:ジュークレコード/ロケットダクション/ビクター・エンタテインメント
●プロデューサー:緒方寛治/坂井博行
●製作:RKB毎日放送
●製作幹事:TBSテレビ
●配給:KADOKAWA
●宣伝:KICCORIT
©RKB毎日放送/TBSテレビ 【2023 年/日本/カラー/16:9/5.1ch/98 分】
8月10日/福岡県先行公開 8月25日/全国ロードショー