今話題のネオ・シティ・ポップバンドのGOOD BYE APRILが老舗ライブハウスの新宿LOFTで行われたライブレポートが公開!

きらびやかなネオ・シティ・ポップの曲の数々に老若男女が酔いしれた

 ネオ・シティ・ポップという言葉をご存じだろうか。これは1970年代~1980年代のシティ・ポップに影響され、2010年以降にリリースされた音楽のことだ。そのネオシティ・ポップを奏でるバンドの中で、現在、大注目を集めているGOOD BYE APRILのライブが、2024年1月8日に東京新宿にある老舗ライブハウス『新宿LOFT』で行われた。

 GOOD BYE APRILは、松原みきの『真夜中のドア~Stay With Me』や杏里の『悲しみがとまらない』など数多くのシティ・ポップの名曲を生み出した林哲司のプロデュースでデビューしており、杉山清貴&オメガトライブの1983年のヒット曲『SUMMER SUSPICION』もカバーしているバンド。当時、シティ・ポップを愛好していた40代後半60代前半の方からは、歌声とサウンドが杉山清貴×角松敏生を彷彿させると評価され、20代、30代の方からは、シティ・ポップに影響受けたネオ・シティ・ポップならではの耳に心地よいメロディが評判になっている。

GOOD BYE APRIL 『夜明けの列車に飛び乗って』
GOOD BYE APRIL『 SUMMER SUSPICION 』(杉山清貴&オメガトライブ cover)

 著者もこのライブに参加をした。満員となった会場に集まった観客は老若男女さまざま。海外の方も何人も見受けられた。ライブ中は、ノリの良い曲はおおいにノリ、じっくりと聴く曲はリズムに軽く体を揺らしながらメロディや歌詞を堪能していた。著者にとって初めてのGOOD BYE APRILのライブだったのだが、多くの年齢層の方たちがネオ・シティ・ポップを楽しんでいるのが十分に実感できるものだった。

 このライブの模様が公開されたので、紹介しよう。ライブレポートの最後にライブのプレイリストが掲載されているので、彼らのネオ・シティ・ポップの曲の数々を実際に楽しんでみてはいかがだろか。

林哲司プロデュースの『BRAND NEW MEMORY』でライブがスタート

 GOOD BYE APRILにとっては結成直後の2011年より出演し続けた新宿LOFTでの記念すべき初ワンマンとなった。 「2024年のスタートをみなさんと迎えられて嬉しいです!一緒に新宿LOFTでひとつになりましょう!」という倉品(Vo)の呼びかけとともに、シティ・ポップのレジェンド林哲司プロデュースで昨年リリースしたメジャーデビューシングル『BRAND NEW MEMORY』でライブがスタート。節目の年を共に駆け抜けてきた楽曲は、この記念の日の幕開けを彩るのに相応しい祝祭のメロディーのように会場に響いていく。

 続いてライブでは最後を締める曲として演奏され続けてきた『missing summer』が早くも投下され、バンドの歴史の節目でもありながらも新たな挑戦の始まりを予感させるような構成に。吉田(Gt)と延本(Ba)は客席を煽るようなアグレッシブなプレイで会場の熱も一気に増加した。

『YES』『feel my hush』といったシティ・ポップ調の美しいメロディーの楽曲が心地よい

 その後は一転『YES』『feel my hush』と、歌を中心に据えたシティ・ポップ調の美しいメロディーの楽曲にこの日サポートとして参加したはらかなこ(Key)の奏でる旋律が新たな輝きを加え、高まった熱を優しく解していく。 MCを挟み、『君は僕のマゼンタ』では手拍子とコール&レスポンスをつのけん(Dr)が「いいね!もっと行けるでしょ!?もっといこうよ!」と煽りまくり、再びボルデージが上がると『「大好き」』、『ARMS』といったワンマンならではのレアな楽曲も披露。『plastic』『冗談』のバラード曲ではよりメロディーやハーモニーの美しさが際立つ。

 最新シングル『夜明けの列車に飛び乗って』ではこの季節にぴったりの冬の空気をまとったアンサンブルが響き、ライブは一気に終盤へ加速。夏の歌謡曲『人魚の鱗』、ファンタジーとサイケの入り交ざる『FANTASY』、杉山清貴&オメガトライブのカヴァー『SUMMER SUSPICION』と畳み掛け、ラストはダンス&ソウルナンバー『サイレンスで踊りたい』で新宿LOFTがダンスフロアに変貌。フロアのステップと手拍子がバンドアンサンブルとのハーモニーを奏で、この日最高の盛り上がりとなった。

 アンコールの手拍子に応え再び倉品がステージに登場すると、はらかなこと2人のみで披露されたのは『空の数だけ』。シンプルな構成ながらも歌声とピアノのハーモニーがどこまでも深みのある印象を与える、この日ならではの特別な時間が流れた。

「皆さんの日常の癒しになれる音楽を届けたい」とMCで宣言

 「初めて新宿LOFTに出たときは2011年の3月で、その時は客席の奥が見えなくて大海原でライブをしているような感覚だった。錚々たる先輩方が出演してきた神聖なライブハウスで、自分たちにとってすごく憧れていた場所。それが14年かけてこうしてワンマンライブをすることができたのは、本当に皆さんのおかげです」と、この日を迎えた心境を語り、

 「僕らができることは、皆さんの日常の癒しになれる音楽を届けることだと思っているし、元々このバンドは皆さんの日常にずっと置いてもらえるような音楽を作りたくて続けているバンドです。それは今年も変わらない。これからも皆さんの日常で輝く音楽を届けていくので、今年もGOOD BYE APRILをよろしくお願いします!」と宣言した。

 最後は『Xanadu』『リップのせいにして』と、これからも聴く人の日常で輝き続けるであろう珠玉のナンバーを披露し、ライブは終幕。これから先もグッドミュージックを追い求め続けるバンドの姿勢と、その中でこれから更に大きなステージに羽ばたく予感を感じさせるワンマンライブであった。

2024年1月8日 新宿LOFT セットリスト

1.BRAND NEW MEMORY
2.missing summer
3.YES
4.feel my hush
5.君は僕のマゼンタ
6.「大好き」
7.ARMS
8. plastic
9.冗談
10.夜明けの列車に飛び乗って
11.人魚の鱗
12. FANTASY
13.SUMMER SUSPICION(杉山清貴&オメガトライブcover)
14.サイレンスで踊りたい
En1.空の数だけ
En2. Xanadu
En3.リップのせいにして

*セットリストプレイリスト公開 中
Spotify

 ライブ概要

タイトル:What a Harmony
日時:2024年1月8日18時スタート
会場:新宿LOFT(東京)

GOOD BYE APRILプロフィール

2011年東京で結成。メンバーは倉品翔(Vo & Gt & Key.)吉田卓史(Gt.)延本文音(Ba.)つのけん(Dr.)

情景や郷愁を感じさせる楽曲と、ワン&オンリーといわれる倉品翔のボーカル。また倉品と延本によるそれぞれの個性を持った歌詞、確かなバンドアンサンブルと飾らないMCで魅せるライブも魅力。ニューミュージック、とりわけチューリップ、大瀧詠一や小田和正などの古き良きポップスをも血肉にした、世代も時代も問わないエヴァーグリーンなそのグッドミュージックは、幅広い支持を獲得しつつある。

また、演劇集団キャラメルボックスでの舞台音楽の全曲担当や、JFN系列ラジオ番組『OH! HAPPY MORNING』への楽曲起用、その他楽曲提供、演奏サポートなど幅広く活動している。

2012年8月 1st Mini Album『夢みるモンシロ』リリース。2016年3月 1st Full Album『ニューフォークロア』リリース。2019年10月26日には、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて、”I MISS YOU SO LONG”レコ発ワンマンライブ”I MISS YOU”開催、大盛況にて終了。

2020年、5月より6ヶ月連続新曲配信リリース。結成10周年を迎え80’sリヴァイバルの金字塔となる3rdフルアルバム 『Xanadu』をリリース。本アルバムが栗本斉『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる!』(2022年発刊)の1枚に選ばれる。

2021年夏、配信リリースされたシングル『missing summer』(ホーン隊に藤田淳之介(TRI4TH)、織田祐亮(TRI4TH)、湯浅佳代子が参加)は80年代シティ・ポップを愛好するリスナーから、歌声とサウンドに杉山清貴×角松敏生を彷彿すると話題になる。

2022年1月、4thフルアルバム『swing in the dark』をリリース。8月、『missing summer/Last Summer Whisper(杏里カヴァー)』7inchリリース。昭和歌謡カバーを収録した7inchレコードシリーズ<『木綿のハンカチーフ』(2020年発売)/『セーラー服と機関銃』(2021年発売)/『Last Summer Whisper』(2022年発売)>は、和モノファンの間で話題になり、“HMV売れ筋レコード-予約ランキング”へのチャートインや“ディスクユニオン インディーズ・ヒットチャート”2週連続入りなど、大好評の企画盤となった。Spotify公式プレイリストでは国内新譜・CityPopプレイリストや台湾のグローバルプレイリストなどに多数選曲、またスペインやカナダなど海外ラジオ局でも楽曲がパワープレイされるなど日本から海外へとリスナーの幅を広げ次世代のポップスシーンを担う存在として邁進中。

2023年 4月5日、日本クラウン”PANAM”より林哲司氏がプロデュースを手掛けたメジャーデビューシングル『BRAND NEW MEMORY』リリース。

GOOD BYE APRIL 公式サイト&SNS

HP:https://www.goodbyeapril.com/
X:https://twitter.com/GOOD_BYE_APRIL
Instagram:https://www.instagram.com/goodbyeapril/
TikTok:https://www.tiktok.com/@good_bye_april
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCx3MOQycJ6bjtTNK-wFQiPQ

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