柴咲コウ、ニューEP『響宴』をかかげた全国ツアースタート!初日埼玉公演のライブレポートが公開!
MCは一切なし、曲間には雨音や虫の声などのSEが、俳優と歌手の両軸で活躍する柴咲コウ 唯一無二の表現を体感できるライブ
柴咲コウが、ニューEP『響宴』のリリースを受けて2024年12月7日から全国11箇所にて開催されるツアー『KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2024 ACTOR'S THE BEST 〜響宴〜』をスタートさせた。
廻り巡る“輪廻”や“季節”をコンセプトとしたEP『響宴』と密接に連動した演出にも大きな期待が膨らむ中、俳優と歌手の両軸で活躍する柴咲コウ 唯一無二の表現を体感できるライブとなっている。 そのツアー初日となった羽生市産業文化ホール(埼玉)公演の模様が一部ライブレポートにて公開された。
『響宴』と『ACTOR’S THE BEST ~Melodies of Screens~』の収録曲が中心のステージに
2023年7月に芸能活動25周年を迎えた柴咲コウは、それまでは意識して分けてきた“お芝居”と“音楽”という2つの表現方法の融合に挑み始め、11月には映画やドラマで自身が歌ってきた代表曲に加えて、彼女が出演した作品の主題歌や挿入歌のカバーを織り交ぜた集大成的なアルバム『ACTOR’S THE BEST ~Melodies of Screens~』をリリース。12月からは4年半ぶりとなる全国ツアー『KO SHIBASAKI CONCERT TOUR 2023 ACTOR'S THE BEST』を開催し、セミファイナルとファイナルはU-NEXTにて独占ライブ配信も行われた。
そして、2024年8月に行われたバースデーライブでは、「昨年のツアーを引き継ぎつつ、お芝居と音楽の融合を継承して磨き上げる」ことを宣言。2年連続となる『ACTOR'S THE BEST』を掲げたツアーの開催を発表し、11月には、ツアーのサブタイトルを冠にしたニューEP『響宴』をリリースした。2年ぶりの新曲を含む全6曲を収録した新作のインタビューでは、“循環”や“還元”、“輪”や“円”といったEPのコンセプトとコンサートの演出が連動していることが明かされた。「これまでにないオリジナルの演出も用意しています」と語られていたこともあり、2023年からさらに規模を拡大し、全国12都市にて行われる本ツアーの初日公演には大きな期待と注目が集まっていた。
2025年2月まで続くツアーなので詳細な内容については触れずにおくが、セットリストは先日の『2024 FNS歌謡祭 第1夜』での歌唱が話題となったKing Gnu『硝子窓』のカバーを含む最新EP『響宴』とアニバーサリーアルバム『ACTOR’S THE BEST ~Melodies of Screens~』の収録曲が中心で、巡りめぐる季節の中で出会いと別れを経験する男女の物語が綴られる、音楽劇のような構成となっていた。
初日公演では、ニューEP『響宴』の収録曲を初披露。LITTLE(KICK THE KAN CREW)が手がけたタイトル曲『響宴』では、会場全体に森の香りのようなフレグランスが広がる中で、祈るように語るラップを繰り広げたかと思えば、『紫陽花』ではドラマチックに歌い上げながらも、和傘を手に、パフォーマーと見つめ合い、目を逸らし、やがて別れ離れになっていく歌詞の世界観を演劇的にも表現。
聴覚と視覚だけではなく、嗅覚も刺激して、イメージを膨らませる演出が施されており、代表作となった名バラード『月のしずく』をはじめとした彼女の楽曲に対する思い出に加えて、彼女が出演してきた映画やドラマを見ていた時代にもそれぞれが思いを巡らせることのできるコンサートとなっており、“演じること”と“歌うこと”の共存共栄を果たしたステージに客席からは盛大な拍手と歓声が送られていた。
また、ステージ上には、楽曲や照明によって月にも太陽にも、時には茅の輪や花輪、鏡にも見える、大きな円のオブジェが置かれていた。それぞれによって見え方は違うと思うが、本ツアーのコンセプトである“循環”を象徴するサークルの両端には、ススキと紫陽花が咲いており、それだけでも秋から梅雨へという季節の巡りを感じるのだが、紫陽花単体だけをみても、物語が進むにつれて、花の色が移り変わっていく様や萎れた後で元気を取り戻して再生する姿が描かれ、最後には枯れてもなお、美しい成熟さを表しているようだった。
アンコールでは、この日、2025年2月8日に本ツアーのファイナルとして、東京・昭和女子大学人見記念講堂での追加公演が発表されたことに触れ、「初日に出会うのもご縁ですので、最終日も観て、比べて頂くのはいかがでしょうか」とお茶目な笑顔でアピールした。歌手デビュー23年目にして、初めて舞台のような演出を導入した彼女。
循環する季節と巡り巡る人の思いをコンセプトにした音楽の世界観をパフォーマンスで届けるというライブは、俳優とアーティストの両面で20年以上も活動してきた柴咲コウにしかできないオリジナルの表現だと確信した。
新しい試みに挑む柴咲コウが紡ぐ物語に興味がある方はぜひ足を運んで体験してみて欲しい。“芝居と音楽の融合”のさらなる進化につながる、極めて意義深いツアーになるはずだ。
取材・文/永堀アツオ
撮影:高村祐介
ライブ概要
タイトル:KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2024 ACTOR'S THE BEST 〜響宴〜 埼玉公演
開催日:2024年12月7日
会場:羽生市産業文化ホール(埼玉)
ライブ情報
タイトル:タイトル:KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2024 ACTOR'S THE BEST 〜響宴〜
日程:
2024年
12月7日(土)羽生市産業文化ホール(埼玉)
12月10日(火) Zepp Sapporo(北海道)
12月14日(土) Zepp Fukuoka (福岡)
12月18日(水) フェスティバルホール(大阪)
12月22日(日) パシフィコ横浜 国立大ホール(神奈川)
12月27日(金) アクトシティ浜松 大ホール(静岡)
2025年
1月4日(土) 広島JMSアステールプラザ 大ホール(広島)
1月13日(月・祝) サンポートホール高松 大ホール(香川)
1月17日(金) 鹿児島・宝山ホール(鹿児島)
1月26日(日) 仙台GIGS(宮城)
2月1日(土) 金沢・本多の森 北電ホール(石川)
2月8日(土) 昭和女子大学 人見記念講堂(東京)※追加公演
柴咲コウ プロフィール
2002年、シングル『Trust my feelings』にてメジャーデビュー。
2003年にRUI名義にて発表した、映画『黄泉がえり』の主題歌『月のしずく』や、2004年のドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』の主題歌『かたち あるもの』など、数々のヒット曲を持つ。
また、ソロでの楽曲に留まる事無く、様々なアーティストとコラボレーション曲を発表するなど多彩な形で音楽を届けている。
2023年には、2022年のアーティスト活動20周年、翌2023年の芸能活動25周年を記念したアルバム『ACTOR'S THE BEST ~Melodies of Screens~』をリリース。
2024年、『TRUST』以来2年ぶりとなる新曲を含む計6曲を収録したNew EP『響宴』を11月27日に発売。このEPを提げた全国11都市を巡るツアー『KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2024 ACTOR'S THE BEST 〜響宴〜』を開催中。
柴咲コウ 公式サイト&SNS
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