ラジカセとエアチェック、FM雑誌が欠かせなかったあの頃【FMステーションのあった時代】

エアチェック後の楽しみがオリジナルカセットテープ作り。たとえば、ラブソングなどテーマを決めて録音した数々のテープの中から、テーマにあった曲をセレクトする。場合によっては、ライブ番組をそのまま1本の作品とすることもあった。

表紙カバーを飾った鈴木英人さんのイラストのほかに、テーマを決めたカセットレーベルが付属していた。齋藤融さんは、FM STATIONにアーティストの似顔絵を連載して人気だった。ここでは齋藤さんのアメリカンイラストを特集している

 その際の大きな武器になったのが、FMステーション誌面に掲載されていた、カセットケースを彩るインデックスとカセットレーベル。インデックスはアーチスト名が印刷され、とても便利。雑誌『FM STATION』といえば、鈴木英人さんのイラストをはじめとした、カセットレーベル。オシャレなイラストや写真が掲載され、部屋のインテリアにもなるほどだった。さらに誌面で使用されている画像の多くがカセットケースと同じサイズとなっていて、切り抜いてカセットケースに入れ込んで使えるというのもポイントだった。

1980年代。誌面、カセットレーベル、音楽、エアチェック……FM情報誌『FM STATION』が若者文化をリードする時代がそこにあった。