16歳ダンサー・勇太が駆け抜けた2025年──世界挑戦からMステ出演までの軌跡

<第一章>世界大会で得た手応えと課題

 2025年、16歳のダンサー・勇太は、これまでの活動の中でも特に大きな挑戦となる舞台に立った。世界51カ国の代表が集う「Red Bull Dance Your Style World Final」。日本代表として選ばれた時点で、すでに国内の若手ダンサーの中でも注目される存在だったが、世界の舞台は想像以上に高いレベルで競い合う場だった。最年少で挑んだPre FinalではMVPを獲得し、観客の支持を集めたものの、本戦ではTOP16にとどまった。

 その結果について、勇太は率直に「現実は厳しいな。神様は厳しいなという感じです。でも、頂点が遠くないなともわかったので、すごく悔しいけど歯を食いしばって、またこの場に戻って来れる時まで頑張るか!という気持ちです」と語っている。悔しさと同時に、世界の頂点が決して手の届かない場所ではないという感覚も得たようだ。「もっと先に進んでもっと多くの人に自分のダンスを見てほしかったです」と続ける言葉には、16歳らしい素直さと、次の挑戦へ向けた前向きな姿勢がにじむ。

 この大会を通じて、勇太は世界のダンサーたちの表現力や音楽へのアプローチを間近で感じ、自身のダンス観を大きく揺さぶられたという。敗北の悔しさはあったものの、それ以上に「もっと強くなりたい」という気持ちが強く芽生えた。世界の舞台で得た経験は、彼にとって大きな転機となり、その後の活動にも確かな影響を与えていく。

<第二章>アメリカでの躍進、A-POPでの勝利、そして広がる活動領域

 世界大会を終えた後、勇太はすぐに次の挑戦へと向かった。11月にはアメリカ・ロサンゼルスで開催された「Freestyle Session World Finals 2025」に、相棒・龍(REAL AKIBA BOYZ)とともに「龍と勇太」として出場。世界中のダンサーが集まるこの大会で、2vs2 Open Styles部門のベスト4に進出した。初のアメリカ挑戦でありながら、堂々と勝ち進んだ姿は多くの観客の印象に残った。

 大会後、勇太は「やり切ったという感じと悔しい感じがどちらもあります。『龍と勇太』が世界で4本の指に入るチームになれたってことです。悔しさが残るくらいが丁度いいのかなと思います。とにかく、爪痕は残しました!」と語っている。結果に満足しつつも、さらに上を目指したいという気持ちが強く、世界の舞台で得た経験が次のステップへの原動力になっていることが伝わってくる。

 12月には、A-POPダンスバトルの代表的イベント「あきばっか〜の」シンガポール大会に出場し、龍とともに優勝。日本勢として通算4連覇を達成し、A-POPカルチャーの魅力を海外に広げる存在としても注目を集めた。ストリートダンスとアニメ・ゲーム文化を融合させた独自のスタイルは、海外の観客にも強い印象を残し、彼らの活動の幅をさらに広げる結果となった。

 また、勇太はダンサーとしての表現領域も広げている。10代筆頭のダンサーとしてポカリスエット2025 TVCM「君はきっと、誰かの太陽。」篇に抜擢され、そのCMソングとして話題となったSTUTS「99 Steps(feat.Kohjiya,Hana Hope)」のセッション動画にゲストダンサーとして出演し、STUTSと共に音楽とダンスが一体となったパフォーマンスを披露。ストリートダンスファン以外の層にもその存在が届き、活動の幅が大きく広がった一年となった。

ポカリスエットCM 「君はきっと、誰かの太陽。」篇

<第三章>挑戦の積み重ねがつながり、迎えた国民的ステー

 こうした国内外での挑戦を積み重ねた結果、勇太は年末の「ミュージックステーション SUPER LIVE 2025」に出演することとなった。STUTS「99 Steps(feat.Kohjiya,Hana Hope)」の特別ステージで、三浦大知との共演も実現。世界大会での経験、アメリカでの躍進、A-POPシーンでの勝利、そしてCM出演での認知拡大。これらの成果のすべてがつながり、国民的音楽番組という大きな舞台での圧倒的な説得力のあるパフォーマンスへと結びついた。

 Mステ出演は、勇太にとって2025年の活動を象徴する出来事となった。世界の舞台で得た悔しさや手応え、国内外での挑戦を経て、より多くの人々の前でパフォーマンスを披露する機会を掴んだことは、彼の成長を示す大きな一歩と言える。16歳という若さでこれだけの経験を積み、さらに前へ進もうとする姿勢は、多くの人に強い印象を与えた。

 2025年の勇太は、世界を知り、経験を積み、挑戦を続けることで大きく成長した一年だった。悔しさを糧にしながらも前向きに歩み続ける姿は、今後のさらなる活躍を期待させる。まだ16歳。これからどのような景色を見せてくれるのか、注目が集まる。

勇太 プロフィール

Pop、Animation を軸に磨き上げたスキルに加え、ミュージカリティと遊び心いっぱいのダンスで観るものを魅了するファンキーモンキー。

WORLD DANCE COLOSSEUM WORLD FINAL 2024にて優勝し見事高校生世界一に輝く。

マイナビDANCEALIVE キッズサイド5回のFINALISTを経験し、LAで行われた世界大会Freestyle Sessionでは、世界各地から参加した猛者達と戦い2年連続BEST8に輝く。2025年にはRed Bull Dance Your Style 2025 Japan Finalにて優勝し、日本代表に選出。

武蔵とのチーム『Rampagers』では全国のキッズダンスコンテスト優勝を総なめに。龍とのチーム『龍と勇太』ではアニソンダンスバトル全国大会でチーム史上初の3連覇を飾る。

他にも、超個性的同世代クルーの『DESCARADOS』やBeatboxer JUNとの異色Tag『CUBE』として、ダンス界のみならず色々な場所で活躍中。

勇太 公式SNS  

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